トランペットの息の吐き方

管楽器は息をたっぷりと多く使うのが基本です。アーノルド・ジェイコブス、ジェームズ・スタンプなど現代の基本となるようなメソードでも全て息をたくさん使うことの大切さを語っています。
実際にドイツでレッスンを受けた先生たちもとにかく息のことが中心でした。

ただ、息をとにかくたくさん吹き込もうとしてもうまくいきません。

息をたくさん使っているはずなのにどうもうまくいかない人は参考にしてください。

息を押し込まない

「息をとにかくたくさん使え」と言われたときに一番起こるのが、

細く冷たい息を強く吹き込んでしまう

ということです。このような息を楽器に強く吹き込むと、詰まってこもったような音色で、いくら吹き込んでも音が大きくならず、息が返ってくるような感覚がします。

息は決して吹き込むように押し込んではいけません。

トランペットには管の太さにあった息の正しい圧力があります。


マウスパイプに直接息を吹いた時の音

自分の中で一番たくさんの息をマウスピースを外して直接楽器に吹き込んでみてください。
その時になる音と感覚で正しい息の太さと圧力が分かります。

まず冷たく早い息を吹き込むと「シュー」という高い息の音が鳴り、息が返ってくるような抵抗感を感じます。
この音がしている場合は息が冷たすぎるか、押し込みすぎています。

自分の中で一番暖かい息をなるべく太くゆっくり、そしてできる限り多く吹き込んでください。そうすると「ホー」というような音がして、息が跳ね返りなく管に満たされているような感じになるはずです。

そのくらい暖かい息で全ての音域を吹きます

それは高音の時でも同じで、あくまで息は常に同じです。吐く息そのものは速くしたり遅くしたりするのは息が不安定になりやすく、非効率的です。
音域による息のスピードの変化は口腔内の広さでコントロールし、喉までは常に一定の暖かく太い息がきているということが重要です。